衣類やハンカチにアイロンがかけられていると気持ちがいいものです。ですが、「ハンカチくらいにしかアイロンをかけないのに、わざわざアイロン台を持ちたくない!何かいい代用品があれば・・・」と思う方も多いのではないでしょうか。アイロン台は、あればもちろん便利ですが、使わない時には意外と場所をとってしまうものです。今回は、家にあるものをアイロン台の代用品にできる、おすすめアイディアをご紹介します。
目次
ポイントは「布」!家にあるものがアイロン台の代用品になる!
普段アイロンがけをするものといえば、ハンカチ・ワイシャツ・ズボン・エプロンなど、「布製品」ですよね。布や床などを傷めたり熱で溶かしたりせずにアイロンがけをするためにもアイロン台を使うわけですが、アイロン台自体も表面に布張りされているものがほとんどです。綿などの通気性の良い天然素材で、熱に強く、柄のない布を張ってあるものが多いです。つまり、アイロン台の代用品に向いているのは
・色うつりしない
・吸水性がある
シーツ・バスタオル
アイロン台の代用品として最も手っ取り早く、リスクも少ないのがシーツです。大判のバスタオルでも同じように使うことができます。綿や麻100%の、熱に強いものが最適です。使い方も、シーツをアイロン台にちょうどいい大きさになるように折りたたむだけで、とても簡単です。実際にハンカチやシャツなどにアイロンをかける前に、折ったシーツの台にする面にも直接アイロンをかけて、シワを伸ばしてから使うとよりアイロンがけがしやすくなります。注意点
新品のシーツにはのりがついています。アイロンについてしまわないよう、一旦洗ってから使うことをおすすめします。もし可能であれば、新品よりもある程度使い古したものを使う方が良いですね。とくにバスタオルを使う場合、古いものの方が糸くずなどのごみが衣類につきにくいです。また、シーツやタオルには刺繍やタグなどのでこぼこした部分もありますよね。周囲の縫い目などもアイロンがけには邪魔になります。装飾のないものを使う、装飾部分は折りたたむ時に中の方に折り込んでおくなどの工夫をして、平らな面だけを表に出してアイロンがけに臨みましょう。
座布団・クッション
座布団やクッションもアイロン台の代用品として使えます。ただし、単独で使うというよりは「シーツだけでアイロン台の代用品にするのは薄っぺらい気がしてちょっと怖い」という場合など、シーツの下に座布団をおくと厚みができて安心です。床の上にシーツだけだと低すぎてアイロンがけがやりづらい場合にも座布団が活躍します。注意点
プリントや刺繍があるものや、つるつるした素材(化学繊維など、高温で溶ける素材)のものは避けましょう。真ん中と四隅から糸の束(「角房(すみふさ)」と呼ぶそうですよ)が出ている座布団もありますが、結び目が邪魔になるのでおすすめできません。
布団・毛布
急いでいる朝。「今日はデートなのに、シワシワのハンカチしかない!」アイロンかけなくちゃ!でもたかがハンカチ一枚のアイロンがけのためにわざわざシーツをたたんで、座布団の上にセットして…なんて、そんな余裕は全くない!というあなたにおすすめなのが、布団の上でぱぱっとすませるアイロンがけです。アイロン台にしたい部分の布団を手でかんたんにのばして、低温のアイロンで薄いハンカチ一枚くらいなら、大丈夫です。注意点
綿毛布や麻毛布などであれば多少のんびりでも安心ですが、ポリエステルやナイロン、アクリルなどの毛布は熱に弱く、高温のアイロンをあてると溶けます。シルクも高温すぎる場合は縮むことがあります。穴があいたり、こげた臭いがしたりする場合、溶けているサインです。アイロンがけは控えてください。布団も、カバーが綿でも中綿が化学繊維の場合は避けたほうがいいですね。洗濯絵表示のタグをあらかじめ確認しておいたうえで、あくまで低温・少数のアイロンがけの場合にのみおすすめしたい方法です。それと、最大の注意点。アイロンの電源をちゃんと切ったことを確かめてから、デートに行ってくださいね。
番外編:ベッド(マットレス)との併用で快適に!
上の3つの方法は、床の上や布団の上での使用を前提とした方法でしたが、「一人暮らしで部屋が狭いからアイロン台を買いたくない」という方の中には、マットレスベッドをお持ちの方も多いでしょう。一番有名なのは、無印良品の脚付マットレスでしょうか。床で広々とアイロンをかけるスペースがない場合や、ちょっと高さが欲しい場合に、マットレスの上に折りたたんだシーツを置いてアイロンがけをしてみてください。広々とできますし、高さによって安定感も出て、アイロンがけがしやすくなりますよ。注意点
無印良品の脚付マットレスの場合、マットレス本体に直接アイロンをかけることは禁止、とされています。あくまでもシーツやタオルなどでマットレスへの熱の伝わりを防いだ上で、アイロンがけに高さが欲しい場合や床にスペースがない場合の土台としての使用に限ったおすすめです。くれぐれもマットレスを熱で傷めないようにご注意ください。
番外編2:スチーム機能を使う場合の注意点!
アイロンがけには「スチーム機能」がありますよね。「スチームまで使って丁寧にアイロンがけをする人はアイロン台もちゃんと持ってるよ!」という声が聞こえてきそうですが、補足程度に注意点をお伝えしておきます。スチームは、言うまでもないですが蒸気です。つまり、水分です。水分がアイロン台に残ってしまわないように、スチーム対応のアイロン台には、裏側に穴があったり通気性のいい布で作られていたりと、何らかの「水分対策」が施されています。床の上にたたんだシーツを置いてスチーム機能でアイロンをかけると、衣類を通り抜けたスチームの水分がシーツにつきます。
もし床が濡れてしまった場合は、シーツの下にタオルを敷くなど、もうすこし厚みをつけて使用することをおすすめします。もう一点、アイロンがけが終わったあと、シーツに湿気が残ってしまった場合には、一旦そのシーツを広げて干しておくとよいですね。アイロンがけ用としてシーツをたたんだまま保管してある場合、湿気が残った状態で押し入れなどに入れてしまうと、その湿気が押し入れに残り、カビの原因になってしまいます。
まとめ
アイロン台を買わずにマットレスにタオルをしいてアイロンがけをしていたのは、何を隠そう大学生の頃の私です。襟付きのシャツを着る必要があり、母が「襟と袖だけでいいからアイロンをかけなさい」と缶詰やらレトルト食品やらと一緒にアイロンも送ってくれたのですが、アイロン台はさすがに入っていませんでした。代わりに母に「シーツをたたんでベッドの上でアイロンをかければアイロン台なしでしのげる」と教えられました。結局卒業までアイロン台を買わずに過ごしました。ちなみに、調子に乗ってスチーム機能をばんばん使った結果押入れの中でシーツがカビたのも、私です。おすすめポイントよりも注意点のほうが多い記事になってしまいましたが、最近流行りの「ものを持たない暮らし」は、持たないことで生じる不便まで丸ごと楽しむことが醍醐味だそうです。アイロン台を買わない暮らしも、ちょっと不便なアイロンがけも、両方楽しんでいただければ幸いです。⇒アイロンの当て布は専用のものが必要?家庭にあるもので代用するには?
⇒ポリエステル100%のアイロンがけって家庭で出来る?どんな注意点がある?