唾液,汗,鼻水,涙って酸性?アルカリ性?その理由とは!


理科の授業で習い始めると、どんどん好奇心旺盛になる子供たち。そんな子供たちからよく質問として出てくるのが、身近なものの特性についてです。そんな中でもとても身近な物、人間から発せられる唾液・汗・鼻水・涙はアルカリ性か酸性か、はたまた中性かわかりますか?言われてみて、普通はすぐに答えられないと思います。そこで今回は唾液・汗・鼻水・涙はアルカリ性か酸性か、はたまた中性かを一緒に学んでみましょう。

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唾液は酸性?アルカリ性?

まず、唾液が何性かを検証しましょう。基本的に口腔内のpHは6.8~7.0の中性となっているのですが、唾液腺から出た瞬間の唾液は弱アルカリ性で、口の中の細菌の繁殖などで酸性に傾いて中性となります。

また、食べ物が口の中に入ると砂糖や炭水化物が分解されて酸が作り出されて、口の中が酸性になりやすくなります。この状態が長い時間続いてしまうと、歯の表面が溶け始めてしまいます。いわゆる虫歯の原因ですね。でも唾液はこの虫歯の対策の為にもなっているんです。つまり、唾液は口の中のpHをコントロールするために弱アルカリ性になっていて、酸を中和するための緩衝材となっているということなのです。

ちなみに、唾液にはカルシウムやリンが含まれているので、それらが歯の表面に付着しすることで溶けたエナメル質を補ってくれるようになります。

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汗は酸性?アルカリ性?

汗は基本的に弱酸性となっています。実際に嘗めてみるとわかりますが、酸っぱいですよね。
ちなみに肌も弱酸性となっているのですが、これは外部の細菌やカビの侵入と繁殖を防ぐためにこの状態を保っているのです。この肌と同じく良い汗は酸性となっており、菌が繁殖しにくくなっていて、臭いが発生しないのです。

しかし、普段から汗をかいていない人は重炭酸イオンが汗に交じるようになって、アルカリ性になってしまいます。この汗は殺菌力が低く菌が繁殖しやすいので、菌から異臭が出やすくなって臭いが発生しやすくなってしまうでしょう。

よくある弱酸性の商品について

いろんな人が聞いたことがある弱酸性の化粧品やボディソープなどはなぜ肌にいいかというと、殺菌効果があるだけではなく発汗作用を高める働きがあるのです。つまり、これらの弱酸性商品は良い汗と同じ弱酸性になっているので肌を守る効果が期待されるようになっており、弱酸性は体に良いと言われるようになっています。

鼻水や涙は何性なの?

鼻水の成分は基本的に涙と同じ成分になっているので、ほぼ中性の弱アルカリ性となっています。pH値でいうとおよそ7~8になっているので、目薬もまた同じくらいのpH値と考えるのがいいです。もともと涙は血液と同じ原料として作られているので自然と弱アルカリ性となっているのでしょう。鼻水も同じ成分となっていることを考えた場合、涙と同じ理由が適応されます。ちなみに犬の涙も同じぐらいなので一般的な哺乳類は同じくらいと考えるのがいいかもしれません。

それ以外の人間に関わっているpH値を教えて!

これ以外のpH値についてざっくりと説明すると血液は7.4となっていて、体内は7.36~7.44の弱アルカリ性となっているようです。逆に体表は先に説明したように弱酸性になっていますが、これは結構個人差が出る部分になっているので乾燥肌気味の人は6.0に近くなり、皮脂の多い人は逆に4.5に近づくようになっています。

また、母乳のpH値は6.6~7.6になっていてこれは赤ん坊の胃液のpH値である6.0~8.0に合わせて作られていると言われているのです。さらに離乳食が終わって固形物を食べられるようになった人間の胃液は、pH値が1.0~3.0の強酸性になっています。また、尿のpH値は4.5~7.5と大きく変動していてこれは食生活や日常生活に大きく左右されるようになっているので、人によってだいぶ変わってくるのです。

ちなみに、4.5に近い人は尿道結石ができやすいので注意してください。
健康の人の尿は6.0~6.5になっています。

水の考え方も分かってくる

水は人間にとって最も大切な飲み物となっていて、あらゆる時に必要になってくるものとなっています。そしてこれまで学んだpH値から人間にとって最も必要な水のpH値がどのようなものなのかわかったはずです。まず、体内は7.36~7.44の弱アルカリ性になっているので、同じように飲料水はアルカリ性の水を飲むようにしたほうがいいでしょう。

逆に酸性のものを飲んでしまうと、体内のpH値が酸性に近づくことになって活性酵素が発生しやすくなるので良くありません。一概に酸性の飲み物全てが悪いわけではありませんが、飲むのに適しているのはアルカリ性と理解してください。また、肌に必要な水とは肌と同じ弱酸性の水となっているので、化粧品やボディソープには弱酸性が多くなっています。

まとめ

以上、いかがでしたか?今回は唾液・汗・鼻水・涙はアルカリ性か酸性か、はたまた中性かをご紹介してみました。人間に関する液体のpH値がどの程度のものなのか理解していただいたと思います。

いわゆる雑学に近いものがありましたが、このように考えてもらうといろんな商品が何故そのようなpH値で販売しているのかがよくわかってきますよね。これらの知識は話のレパートリーを広げたり、他の知識欲の先駆けとなることが多いので、気になったらすぐ調べるようにして色んな知識を入手してみるのも面白いですね。特に子供の知的好奇心にはすぐに答えてあげたいものです!

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